矯正治療について(第4回)「口腔内スキャナーとは?」
矯正治療について(第4回)「口腔内スキャナーとは?」
国民皆歯科健診とは
最近歯科関係で働く人には重大なニュースがありました。
それは、生涯を通じた歯科健診の充実(国民皆歯科健診)を進めますという内容でした。
子育てされた方はご存知とは思いますが、1歳半検診や3歳検診の時に歯がちゃんと生えているか虫歯がないかなどの検診に行かれたと思います。
その検診が全国民に毎年義務付けることになるという内容です。政府の偉い人は歯の健康を維持してもらい他の病気の誘発を抑えて、医療費全体(約45兆円)を抑える狙いがあるようです。歯の健康と全身の健康は関係あるのか疑問の方もいらっしゃると思います。
それは、65歳以上の人は自身の歯を多く残す人ほど健康を維持しやすく、入院回数が少ないことが明らかという報告もあります。
逆に虫歯や歯周病を放置すれば糖尿病の合併症など全身の病気につながる可能性もあります。では高齢の方が検診すればいいと思う方もいらっしゃると思いますが、歯周病は人口の90%かかっていると言われます。それは歯医者に行かない若い人でもなっている人も多くいます。
この国民皆歯科健診は令和7年から始まりますが、まだ少し先の話ですので、一足先にご家族の医療費削減を目指して辻中歯科医院で歯科定期検診を受診されてみてはいかがですか?
口腔内スキャナーとは?
本日は、辻中歯科医院に来院された際に問診票を書いてもらった後にしていくことを書いていきます。
問診票については前回まで(「歯並びと全身の関係(1)」、「歯並びと全身の関係(2)」)に書かせてもらっています。問診票を書いてもらった後口腔内をスキャンしていきます。スキャンとは口の中をデジタル情報に変えていく事です。
従来の型取りと3Dスキャナーの比較
今までは歯型を取る時は材料を口の中に入れて、型取りをしていました。この方法は材料が固まるのに数分間かかります。苦手な人がほとんどだと思います。口の奥まで入るため、嘔吐反射がない人でも吐き気がしたりします。その点口腔内スキャナーは、写真のように大きい歯ブラシみたいなものを口の中に入れて、スキャンしていきます。大きい歯ブラシのようなものの先から歯に特殊な光を当てて、歯の形を精密に3Dで表示されていきます。患者さんにもすぐに口の中の状態を見てもらうことができます。
次に、スキャンが終わると現在の歯並びや噛み合わせがどうなっているかモニター画面で見てもらいます。
自分自身の口の中は見ることが難しいので、現状の把握や矯正をする目的がわかってもらえます。そして、矯正を行ったとして、きれいになる予定の歯並びもすぐに見てもらえます。また、口腔内スキャナーは歯の中までわかるので、小さい虫歯や歯石を発見することができます。虫歯はある程度の大きさならレントゲン写真を撮ってわかりますが、初期の小さな虫歯はレントゲン写真では困難です。何より、レントゲン写真とは違い写す光が違うので、※妊婦の方にも安心して使ってもらうことができます。
※レントゲンを撮るX線は妊娠中の胎児への影響があります。口腔内スキャナーはX線を使用しておらず体に影響はないため妊婦の方でも安心して使用していただけます。
是非辻中歯科医院に来院されて口腔内スキャナーでご自身の歯並びや虫歯を調べたい方はご連絡ください。