小児矯正の費用相場は?保険適用の有無や安く抑える方法も解説

こんにちは。大阪府摂津市「JR千里丘駅」より徒歩1分にある歯医者「辻中歯科医院」です。
「小児矯正でかかる費用はどれくらい?」「小児矯正では、保険が適用されることもあるの?」と疑問を持っている方もいるでしょう。乳歯から永久歯へ生え替わる成長期に行う小児矯正は、歯並びだけでなく噛み合わせや顎の発育にも効果的です。
しかし、矯正装置の種類や治療期間、通院回数によって費用は変動します。初回相談で見積もりを取り寄せて、比較することが重要です。また、矯正治療は長い期間がかかるため、無理のない予算設定で子どもにあった治療を選びましょう。
本記事では、小児矯正の種類や相場、保険適用の有無、費用を抑えるポイントを解説します。ぜひ最後までご覧ください。
小児矯正の種類

小児矯正の主な種類は、以下のとおりです。
固定式装置
固定式矯正装置は、歯に直接取り付けるため、患者さまご自身では外せません。そのため1日中一定の力をかけ続けることができ、歯並びの移動が計画通りに進みやすくなります。
その反面、痛みや違和感が強く出ることがあり、無理なく装着を続けるためには定期的な調整が必要です。取り外せないので、違和感を覚えた場合はすぐに歯科クリニックで調整してもらいましょう。
取り外し式装置
取り外し式の矯正装置には、プレート型やマウスピース型などがあり、お子さまご自身で着脱が可能です。装着時には、食事や歯磨きの際に外せるため、お口の中を清潔に保ちながら治療を進められます。
ただし、装着時間が短いと歯の移動が計画通りに進まないため、歯科医師に指示された装着時間を守ることが重要です。代表的な装置としては、拡大床やインビザライン・ファースト、バイオネーターなどがあり、それぞれの症例に合わせて選択されます。
顎外固定装置
顎外固定装置は、あごの外側に固定源を設けて成長をコントロールする装置です。主に成長期の反対咬合や上顎の過成長を抑制する目的で使用され、1日に10~14時間以上の装着が推奨されています。
ヘッドギアやフェイスマスクといった種類があり、装着方法や治療目的に応じて使い分けられます。骨の成長期に装着して顎の形を整えるため、治療開始のタイミングが非常に重要です。
小児矯正の費用相場

小児矯正では、成長段階に応じて1期治療と2期治療に分かれ、それぞれで必要となる矯正装置や処置が異なるため、費用の目安も変動します。詳しい費用相場は、以下のとおりです。
1期治療の費用相場
1期治療は、乳歯と永久歯が混在する6〜12歳ごろにあごの成長を誘導し、歯並びの土台を整えることが目的です。症例に応じて装置を選択するため変動しますが、一般的に10万円〜50万円程度が目安とされています。
初診料や精密検査料が別途必要になる場合があり、無料カウンセリングを実施するクリニックもあるため見積もりを比較するとよいでしょう。
2期治療の費用目安
2期治療では、永久歯の最終的な噛み合わせを仕上げます。1期治療から移行する場合は追加で30万円〜50万円ほどを見込むのが一般的で、2期治療から単独で始める場合は70万円〜100万円程度かかることもあります。
小児矯正の費用は保険が適用される?

小児矯正は、主に噛み合わせの改善や見た目の向上を目的とする場合、原則として健康保険の適用外です。
ただし、先天性疾患や顎変形症など、厚生労働大臣が定める特定の疾患に起因する咬合異常に対する治療は保険適用です。具体的には、口唇裂・口蓋裂や、永久歯が3歯以上萌出不全を伴う咬合異常などが該当します。
顎変形症の場合、手術の前後に行われる矯正歯科治療も保険診療として認められています。
保険適用で治療を受ける場合の制限
保険適用の矯正治療を実施するには、厚生労働大臣が定める施設基準を満たし、地方厚生(支)局長に届け出を行った保険医療機関である必要があります。事前に患者さまの症例が保険適用となるか、その医院が施設基準の届出を行っているかを確認することが重要です。
診療案内やホームページに記載がない場合は、カウンセリング時に詳細を尋ねましょう。
矯正歯科治療の保険適用には、年齢の上限・下限は設けられておりません。お子さまでも大人の方でも、厚生労働省が指定した疾患に該当する場合は、同様の条件で保険が適用されます。
ただし、成長期における顎の発育を考慮した適切なタイミングでの治療開始が望まれるため、小児期の早期診断が推奨されます。なお、見た目の改善や軽度の噛み合わせの改善を目的とした一般的な小児矯正は、依然として保険適用外である点は変わりません。
小児矯正の費用を抑える方法

小児矯正の費用を抑えるポイントは、以下のとおりです。
1期治療から開始する
乳歯と永久歯が混在する6~12歳頃からの1期治療は、顎の成長をコントロールしながら進められます。将来的な抜歯のリスクや、より複雑になる可能性のある2期治療の難易度を下げることができます。
成長期という骨がまだ柔らかい時期に矯正を始めると、2期治療で必要となる治療期間を短縮することが期待できます。結果として、総費用を抑える効果が見込めます。
大人になってからの矯正治療は、骨が硬化している分、歯を動かすのに時間とコストがかかる傾向があります。お子さまの早期診断と早期治療は、ご家庭の経済的な負担を軽減する賢明な選択と言えるでしょう。
医療費控除で実質負担を軽くする
お子さまの矯正治療費は、医療目的と認められる場合に限り、確定申告を行うことで医療費控除の対象となります。具体的には、1年間に支払った医療費の合計額が10万円を超えるか、または所得金額の5%を超えた場合が該当します。
超過した金額が所得から控除されて、所得税が軽減される仕組みです。小児矯正の治療費は総額で100万円を超えることも珍しくないため、医療費控除を活用することで、実質的な負担額を大きく軽減できる可能性があります。
控除の申請には、治療費の領収書や医療費控除の明細書が必要となりますので、支払い後は大切に保管してください。
トータルフィー制の歯科クリニックを選ぶ
検査料、矯正装置の費用、毎回の調整料、そして保定装置の費用までを含めた総額を提示するトータルフィー制度を採用している歯科クリニックもあります。トータルフィー制の医院を選ぶことは、費用を抑える上で有効な手段の一つです。
通常の矯正治療では、調整料が月に5,000円から1万円程度発生することが一般的です。トータルフィー制であれば、これらの費用をまとめて一括で支払うことができ、治療全体の総額を明確に把握することが可能です。
また、治療期間中に予期せぬトラブルが発生した場合でも、追加費用の心配をする必要がありません。
モニター制度で割引を活用する
クリニックが矯正治療を検討している患者さまへのPRや実績公開を目的に行うモニター募集を利用すると、治療費を割引価格で受けられる場合があります。
症例写真の提供やアンケート回答、SNSでの情報共有などが条件であることが多いですが、その分通常料金より20%前後安くなるケースもあります。応募条件や公開範囲をあらかじめ確認してみましょう。
デンタルローンで分割払い
一括支払いが難しい場合は、歯科専用のローン(デンタルローン)を利用すると、分割で返済できるため月々の負担を抑えられます。一般的に年利はカードローンより低く設定され、利息を含めても月々数万円の返済で済むケースが多いです。
ただし、ローン会社が立て替えた治療費全額が医療費控除の対象になる一方、利息部分は控除対象外なので、契約前に返済総額をしっかり計算してください。
まとめ

小児矯正には、固定式、取り外し式、顎外固定の3種類があり、成長段階や症例に応じて選択されます。費用は、顎の成長を促す1期治療(10万~50万円)と、歯並びを整える2期治療(30万~100万円程度)に大別され、別途調整料や保定装置料が必要です。
小児矯正を検討されている方は、大阪府摂津市「JR千里丘駅」より徒歩1分にある歯医者「辻中歯科医院」にお気軽にご相談ください。
当院では、むし歯・歯周病治療や小児歯科、マウスピース矯正など、さまざまな診療を行っています。診療メニューはこちら、仮予約も受付しておりますので、ぜひご活用ください。