医療法人良光会 辻中歯科医院

摂津市千里丘でマウスピース矯正・予防歯科ならJR千里丘駅徒歩1分の辻中歯科医院へ

ホームブログページ ≫ 奥歯の虫歯治療|症状レベル別の治療法と費用、再発させないための予防策 ≫

奥歯の虫歯治療|症状レベル別の治療法と費用、再発させないための予防策

こんにちは。大阪府摂津市「JR千里丘駅」より徒歩1分にある歯医者「辻中歯科医院」です。

奥歯の虫歯は、気づかないうちに進行してしまうことが多く、痛みが出てから慌てて歯科医院を受診したという経験はありませんか。

奥歯は食べかすが溜まりやすく、磨き残しも多いため、虫歯になりやすい部分です。放置すると虫歯が神経や周囲の歯にまで広がり、治療が複雑化したり、最悪の場合は抜歯が必要になったりするリスクもあります。

今回は、奥歯が虫歯になりやすい理由や治療法について解説します。奥歯が虫歯になるのを予防する方法についても解説しますので、ぜひ参考にしてください。

奥歯が虫歯になる原因

奥歯が虫歯になるメカニズムのイメージ

奥歯は食べ物を細かくすり潰すという重要な働きを持つため、噛み合わせの面が複雑な形状をしており、深い溝が多く存在します。

また、口の奥に位置するため自分では確認しづらく、歯ブラシも届きにくいため、日々のケアが不十分になりがちです。その結果、虫歯ができても気づきにくく、痛みなどの自覚症状が現れたころにはすでに進行しているケースも少なくありません。

虫歯の原因

虫歯の原因は、プラーク中の細菌です。プラークとは、口腔内の細菌の塊で、歯ブラシなどで取り除くことができます。

しかし、セルフケアが不十分だとプラークが蓄積し、細菌が増殖していきます。プラーク中の細菌は糖分をエネルギー源にして酸を産生し、この酸によって歯の表面のカルシウムやリンが溶け出す(脱灰)ことで、やがて歯に穴が開き、虫歯が発生します。

さらに、虫歯の発生しやすさには歯の質や唾液の働きも関係しています。唾液には酸を中和したり、溶けた歯を修復したりする力がありますが、分泌量が少ないと虫歯になるリスクが高まります。

加えて、糖分の摂取頻度が多いと、口腔内が長時間酸性の状態になりやすく、虫歯が進行しやすくなります。

つまり、虫歯は細菌、糖分、歯の質、時間の4つの要素が重なったときに起こるのです。

奥歯の虫歯が及ぼす影響

奥歯は咀嚼の中心を担っているため、虫歯が悪化して抜歯に至ると、咀嚼効率が低下します。噛む力が弱まることで食べ物を十分に細かくできず、消化不良や栄養バランスの乱れを引き起こす可能性もあるでしょう。

奥歯の虫歯の治療方法

奥歯の虫歯治療の前後のイメージ

虫歯は進行度に応じてCO~C4に分けられます。ここでは、代表的な治療法を進行度別にご紹介します。

CO:初期段階の虫歯

COは、虫歯のごく初期段階で、歯の表面が脱灰している状態です。歯の表面が白く濁るなどの変化が見られますが、穴は開いておらず痛みもありません。

この段階では歯を削る必要はなく、フッ素の使用や丁寧な歯磨きによって再石灰化(溶けた歯の成分が元に戻ること)を促すことで、進行を防ぐことができます。

C1:エナメル質の虫歯

C1の虫歯は、歯の表面のエナメル質が溶かされた状態です。この場合には、虫歯部分を除去したうえでレジン(歯科用プラスチック)を詰めて修復が行われます。この段階では痛みも少なく、短時間で治療が完了することが多いです。

C2:象牙質の虫歯

虫歯が象牙質まで進行したC2の状態では、虫歯の部分を丁寧に取り除いたうえで、詰め物を使って歯の形や機能を回復させます。

ただし、虫歯が広範囲に及んでいる場合には、詰め物では対応しきれないため、被せ物による修復が選択されることもあります。

使用される材料には、レジンや銀歯、セラミックなどがあり、それぞれ審美性・耐久性・費用面に違いがあります。患者さまのご希望や口腔内の状況に応じて素材を選択します。

C3:神経にまで達した虫歯

C3は虫歯が歯の神経(歯髄)まで達した状態です。冷たいものや熱いものを口にしたときに強い痛みを感じたり、何もしなくてもズキズキと痛んだりすることがあります。この状態にまで進行すると、根管治療が必要になるケースが多いです。

根管治療では、まず虫歯部分と感染した神経を除去し、根管内を洗浄・消毒したあと、薬剤を詰めて密閉します。治療は1回で終わることは少なく、通常2~4回程度の通院が必要です。治療後は被せ物を装着して歯の機能を補います。

C4:歯根にまで達した虫歯

虫歯が歯根まで進行したC4では、歯を残すことが難しくなり、抜歯が必要になる場合があります。抜歯後は、ブリッジや入れ歯、インプラントなどで咀嚼機能を補います。

奥歯の虫歯治療の費用と期間

奥歯の虫歯治療にかかる費用と期間のイメージ

奥歯の虫歯治療にかかる費用と期間は、虫歯の進行度や治療法によって大きく異なります。保険診療の範囲内であれば安価に治療できますが、審美性や耐久性を重視して自由診療を選ぶ場合は費用が高くなる傾向があります。

軽度の虫歯であれば保険診療の場合1,000円〜3,000円程度、詰め物や被せ物が必要な場合は5,000円〜1万5,000円程度が目安です。自費診療の場合、セラミックなどの素材を選ぶと1本あたり数万円から10万円以上かかることもあります。

症状が軽ければ短期間で完了するケースが多いですが、進行するほど治療工程が複雑になり、時間も費用もかかる傾向があります。根管治療が必要になると、1〜2か月程度かかるでしょう。

早期発見・早期治療によって、身体的・経済的な負担を軽減することができますので、定期的に歯科医院で検診を受けることが推奨されます。

奥歯の虫歯治療で得られる効果

奥歯の虫歯治療が完了して痛みがなくなり、楽しく会話をする男女

虫歯が進行すると食事や会話、さらには全身の健康にも影響を及ぼします。ここでは、適切な治療を受けることで、得られる効果をご紹介します。

痛みや不快感がなくなる

虫歯治療によって、冷たいものや甘いものがしみる知覚過敏、噛んだときの痛みなどの不快な症状が改善されます。これにより、食事や会話が快適になります。

歯を残せる確率が高まる

虫歯を放置すると、歯の神経や根にまで影響が及び、最終的には抜歯が必要になることもあります。

早期に治療を行うことで、歯を保存できる可能性が高まり、将来的な補綴治療(入れ歯・インプラントなど)のリスクを減らすことができます。

他の歯への悪影響を防ぐことができる

奥歯の虫歯を早期に治療すると、隣接する歯や噛み合う歯に細菌が広がるのを防ぐ効果があり、口腔全体への影響を抑えることができます。早期発見・早期治療が、口腔内全体の健康維持につながる重要なポイントです。

生活の質が向上する

奥歯の虫歯を治療することで、しっかり噛めるようになり、食事の楽しみや会話の快適さが戻ってきます。治療によってその機能を維持することは、全身の健康にも大きく貢献します。

奥歯の虫歯治療に伴う注意点とリスク

奥歯の虫歯治療に伴う注意点とリスクを説明するイメージ

奥歯の虫歯治療は、進行度や治療法によって注意すべき点やリスクが異なります。治療後のトラブルを防ぐためにも、事前に理解しておくことが大切です。

治療後の痛みや違和感

奥歯の虫歯治療後は、一時的に痛みや違和感を覚えることがあります。

特に神経に近い部分を削った場合や、根管治療を行った場合は、数日〜数週間ほど軽い痛みが続くこともあります。これは治癒過程の一部ですが、強い痛みや長引く症状がある場合は、早めに歯科医師に相談しましょう。

再発のリスク

治療後も口腔ケアが不十分だと、詰め物の隙間から細菌が入り込んで再び虫歯が発生するリスクがあります。特に奥歯は磨き残しが多くなりやすいため、デンタルフロスや歯間ブラシの使用、定期的なメンテナンスが重要です。

治療費の負担

奥歯の虫歯治療は、症状や方法によって費用が大きく異なります。治療の内容によっては複数回の通院が必要となり、その都度費用がかかるため、事前に確認しておくことが大切です。

抜歯後の影響

虫歯が進行して抜歯が必要になった場合、咀嚼機能の低下や隣接歯への負担が生じます。さらに、歯を補わないまま放置していると、歯並びや噛み合わせが乱れてくることがあります。

奥歯の虫歯を予防する方法

奥歯の虫歯を予防する為のデンタルケア用品と定期歯科検診を受けるイメージ

ここでは、奥歯の虫歯を予防する方法について解説します。

正しい歯磨き習慣を身につける

毛先が広がっていない歯ブラシを使い、1本ずつ丁寧に磨くことを心がけましょう。特に奥歯の噛み合わせ面や歯と歯ぐきの境目は、意識して磨く必要があります。1回の歯磨きは2〜3分かけて行うのが理想的です。

デンタルフロスや歯間ブラシを活用する

歯ブラシだけでは落としきれない歯と歯の間の汚れは、デンタルフロスや歯間ブラシを使って除去しましょう。特に奥歯の歯間は汚れが溜まりやすいため、これらを毎日のケアに取り入れることが推奨されます。

フッ素入り歯磨き粉を使用する

フッ素には、歯の再石灰化を促し、酸に対する抵抗力を高める働きがあります。フッ素入りの歯磨き粉を使用することで、虫歯の発生リスクを抑えることができます。歯磨き後のうがいは少量の水で軽く行い、フッ素を口腔内に残すようにすると効果的です。

定期検診を受ける

奥歯の虫歯を予防するためには、定期的に歯科検診を受けることが欠かせません。一般的には、3〜6か月に1回のペースで歯科医院を受診し、専門的なチェックやクリーニングを受けることが推奨されています。

定期検診では、見逃しやすい初期の虫歯も発見できるため、早期治療につながります。

食生活を見直す

奥歯の虫歯を予防するためには、食生活の見直しが重要です。特に砂糖を多く含むお菓子や清涼飲料水の摂取は控えめにしましょう。

また、食後はなるべく早めに歯磨きを行うことが効果的です。食事の際には、よく噛むことで唾液の分泌を促し、口腔内の自浄作用を高めることも奥歯の虫歯予防に役立ちます。

まとめ

奥歯の虫歯治療をして笑顔で食事をする男女

奥歯には汚れが溜まりやすく、虫歯になっても気づきにくいです。そのため、発見が遅れやすく、気づいたときにはすでに進行しているケースも少なくありません。

治療方法は虫歯の進行度によって異なり、初期段階では簡単な処置で済むケースが多いですが、中等度以上になると神経の治療や被せ物が必要になることもあります。

また、治療にかかる費用や期間も、症状の程度や選択する素材・方法によって大きく変わるため、事前に歯科医師としっかり相談することが大切です。

虫歯は進行すると治療の負担も大きくなります。だからこそ、予防が何よりも大切です。毎日のセルフケアを丁寧に行い、口腔内の健康を守っていきましょう。

虫歯にお悩みの方は、大阪府摂津市「JR千里丘駅」より徒歩1分にある歯医者「辻中歯科医院」にお気軽にご相談ください。

当院では、むし歯・歯周病治療や小児歯科、マウスピース矯正など、さまざまな診療を行っています。診療メニューはこちら仮予約も受付しておりますので、ぜひご活用ください。

2025年09月19日 12:00