矯正治療について(第1回)「不正咬合(ふせいこうごう)とは?」
矯正治療について(第1回)「不正咬合(ふせいこうごう)とは?」
初めまして。
辻中歯科医院勤務医の歯科医師です。
これからインビザラインという歯の矯正について書かせてもらいます。
インビザライン矯正
〈日本人の矯正の状況〉
自分が小学生の頃に矯正をしている人は一学年に数人しかいませんでした。なので、歯並びについて話をしたこともありませんでしたし、歯医者って痛みが出たら行くものだと思ってました。
今は、歯磨きを念入りに行ってますが、中学生の時は歯磨きをしていない日もありました。
現在は、小学生でも歯のメンテナンスに来院する子供達も多いです。
審美に対する考え方も上がり日本人は年間30万人矯正をしているそうです。
しかし!!欧米では歯並びが綺麗な人=セルフコントロールができる人という考え方があるみたいでアメリカでは58%の人が矯正治療したことがあるのに対し、日本では14%にとどまっているみたいです。
同じアジアで見ていくと香港では年間日本と同じ30万人が矯正していますが、人口が大きく違うので日本では40人に1人、香港では25人に1人という割合です。
勝手な考えですが、日本人も矯正治療をする人が増加しているので2人に1人が矯正治療を経験している人がいるという日がくるのもそう遠くない未来だと信じています。
矯正をしている年齢と性別
〈大人の女性が矯正をする理由〉
日本人が増加しているのは特に30代以降の女性だそうです。
矯正は子供の頃しかできないと思っている方が多くて大人になってもできると知った人が増えているからだそうです。
大人になっても矯正をできるということを広めていくのも歯科医師としての役割だと思っています。そして、「なぜ今なのか?」という質問には
第4位「子育てが落ち着いて自分磨きができるようになったことです」
第3位「もう一度きれいになりたい」
第2位「経済面で余裕ができた」
そして!!第1位が、「昔はワイヤー矯正器が嫌だったけど今はマウスピース矯正があるから」と言うアンケートがありました。
1位の理由はインビザラインというマウスピース型の矯正装置で矯正できるのでまた次回書かせて頂きたいとおもいます。
前置きが長くなりましたが、今回は矯正する歯並びについて書いていきます。
不正咬合(ふせいこうごう)とは?〈歯並びの種類〉
矯正する人のほとんどが歯並びが気になるからだと思います。
咬合とは上下の歯が接触した時の状態を指す言葉です。
それが「不正」なので、ずれていたり、しっから噛んでいなかったりすることを「不正咬合」と言います。
この不正咬合の問題点は見た目だけではなく、上手く食べ物を噛めなかったり、発音が正確にできなかったりします。
この他にも「歯ブラシが届きにくい箇所ができて虫歯や歯周病のリスクが高まること」や「顎の関節への負担がおおきくなり頭痛や肩こり」といった、健康上の懸念も強まります。
不正咬合には6つのパターンがあります。
①叢生(そうせい)
〈歯並びが凸凹〉
歯がきれいに並ぶためのスペースがなく、ガタガタに並んで上下の歯が噛み合わない状態です。
歯が大きかったり、顎が小さいとなります。
②出っ歯
〈有名人は明石家さんま〉
前歯が前方に出ている状態です。
上顎が出てる(上顎前突)と、下顎が後ろに引っこんでる(下顎後退)の2種類があります。
日本人の多くが下顎後退症と言われてます。
③受け口
〈しゃくれとは違います〉
正常なら上下の歯が噛んだ時に上の歯が下の歯よりも外側にあります。
ところが受け口では下の前歯や下顎全体が前に出てるため反対に噛んでしまう状態です。
④すきっ歯
〈フランスでは幸運の歯と呼ばれてます〉
歯と歯の間に隙間ができる不正咬合です。
顎の大きさに対し歯が小さかったり、歯そのものが小さかったりすることで起こり
呼吸が抜けやすいためサ行やタ行が上手く発音できないことがあります。
⑤過蓋咬合(かがいこうごう)
〈下の前歯が2mm以上隠れてる〉
上下の歯が噛んだ時に上の歯が下の歯に大きく被さってしまう状態です。
下の前歯が上の歯茎に食い込み痛みが出る場合があります。
⑥開咬(かいこう)
〈舌を出す癖のある人は注意〉
噛んだ時に上下の歯が接触しなくて、奥歯だけが噛んでる状態です。
食べ物が噛みにくい、呼吸が漏れやすくサ行が上手く発音できないことがあります。
不正咬合にはさまざまな種類があります。
もし歯並びで気になることがございましたら無料で検査ができますので、お気軽に辻中歯科医院までお問い合わせください。