子どもの矯正の種類や費用とは?メリット・デメリットも紹介
こんにちは。大阪府摂津市「JR千里丘駅」より徒歩1分にある歯医者「辻中歯科医院」です。
「子どもの歯列矯正にはどのような種類があるの?」「子どものうちに歯列矯正をするメリットとデメリットは?」といった疑問をおもちの保護者の方もいるでしょう。
子どもの矯正方法にはいくつか種類があり、それぞれ異なる特徴があります。また、子どものうちに矯正治療をするのにはメリットだけでなくデメリットもあるため、事前によく理解しておくことが大切です。
今回は、子どもの歯列矯正の種類や子どものうちに矯正をするメリット・デメリットについて詳しく解説します。子どもの歯列矯正を始める年齢や費用についても解説しますので、ぜひ参考にしてください。
子どもの矯正の種類
子どもの矯正には大きく分けて以下の3つの種類があります。
可撤式矯正装置
可撤式矯正装置は、取り外し可能な矯正器具で、主に歯列の調整や顎の成長促進に用いられます。この装置は、食事や歯磨きの際に取り外せるため、常に清潔な状態に保てます。
ただし、装置を毎日決められた時間装着しなければなりません。歯科医師の指示に従って装置を装着しなければ矯正の効果が得られない可能性があるのです。
可撤式矯正装置には、拡大床やムーシールド、プレオルソ、インビザライン・ファーストなどがあります。
固定式矯正装置
固定式矯正装置は、歯に固定して矯正を行う装置です。固定式のため、可撤式矯正装置のように装着時間などを管理する必要がありません。また、持続的に歯に力を加えることができるため、矯正の効果を得られやすい点もメリットです。
ただし、患者さま自身で装置を取り外すことができないため、歯磨きしにくいと感じることがあります。矯正器具の周りには汚れが付着しやすく、しっかり歯磨きをして汚れを除去しないと虫歯や歯周病になるリスクが高まるため注意が必要です。
固定式矯正装置には、急速拡大装置やリンガルアーチ、タングガードなどがあります。
顎外固定装置
顎外固定装置は、顔の外に固定して矯正する装置です。顎の成長がアンバランスな場合や顎の位置を矯正する必要がある場合に、顎外固定装置を使用することで顎の成長をコントロールします。
自宅にいるときにのみ装着すればよいものがほとんどですが、顔の外に装置を装着するため、見た目が気になることがあるかもしれません。また、治療中は歯科医師に指示された時間、装置を装着する必要があります。
顎外固定装置には、ヘッドギアやフェイスマスク、チンキャップなどがあります。
子どもの矯正は何歳から?
子どもの矯正治療を始めるタイミングは、その子の歯並びや顎の成長具合によって異なりますが、5歳〜6歳ごろに開始するのがよいといわれています。この時期は歯が生え変わる時期であり、顎の成長をコントロールして永久歯が並ぶスペースを確保することができます。
顎の骨格に問題がある受け口の場合は、3〜4歳ごろに治療を開始することがありますが、一般的には5〜6歳ごろに歯科医院で相談すれば問題ないでしょう。
子どものうちに矯正するメリット
子どものうちに矯正するメリットは、以下のとおりです。
抜歯を回避できる場合がある
矯正治療では、歯を並べるスペースを確保するために抜歯をすることがあります。
しかし、子どものうちに顎の成長を利用しながら歯を並べるスペースを確保できれば抜歯を回避できる可能性があります。子どもの健康な歯を抜かずに歯並びを整えることができる点は大きなメリットといえるでしょう。
顎の骨の成長をコントロールできる
子どものうちであれば、顎の骨の成長をコントロールしながら矯正治療を進めることができます。成長期の骨は柔軟性があり、この時期に矯正治療を行うことで、より効果的に治療を進めることができるでしょう。
虫歯や歯周病のリスク軽減できる
歯並びが悪く、歯と歯が重なっている部分があると磨き残しが生じやすくなります。特に子どもの場合は、自分でうまく歯磨きができないことが多く、虫歯や歯周病になるリスクが高まるのです。
しかし、矯正治療によって歯並びが整うとブラッシングがしやすくなるため、虫歯や歯周病になるリスクを軽減できます。ブラッシングの効率が上がり、お口の中を健康な状態に保ちやすくなる点は大きなメリットといえます。
見た目の改善につながる
矯正治療により顎の成長をコントロールすることで、顔全体のバランスが整います。顎のゆがみを整えて、歯並びを改善することで外見に対するコンプレックスを解消できるでしょう。美しい歯並びや噛み合わせは、心理的な安心感や自信につながります。
将来的な治療期間を短縮できる場合がある
子どものうちに矯正治療を開始すると、大人になってから矯正治療が必要になった場合でも治療期間が短く済む可能性があります。
子どものうちに矯正治療をすれば、顎の成長をコントロールしながら歯を並べるスペースを確保できます。そのため、永久歯が生えそろってから矯正が必要になった場合でもスムーズに治療が進む可能性があるのです。
口腔悪習癖を改善できる
子どものうちに矯正治療をすることで、口腔悪習癖の改善が期待できます。歯科医院では、歯並びに影響を与える口周りの癖がある子どもに対して、口腔筋機能療法(MFT)を行うことがあります。
この治療は、口周りや舌の筋肉のバランスを整えることを目的としています。例えば、舌の位置や口の閉じ方、咀嚼の方法などを見直すことができるでしょう。歯並びに影響を与える口周りの悪い癖が改善されると、矯正治療後の歯が安定しやすく、後戻りしにくくなります。
子どものうちに矯正するデメリット
子どものうちに矯正するデメリットは、以下のとおりです。
使用する装置によっては目立つことがある
上述のとおり、子どもの矯正治療で使用する装置にはいくつか種類があり、使用する装置によっては目立つことがあります。特に外見に敏感な年齢の子どもにとって、見た目の変化は心理的な負担になることがあるでしょう。
目立ちにくいタイプの矯正装置を選ぶことで目立ちにくくすることができますが、選択する装置によっては費用が高額になることもあるので注意してください。
しっかりと歯磨きをする必要がある
固定式の矯正装置の場合、装置の周辺に食べかすなどの汚れが溜まりやすいです。装置を取り外せないため歯磨きが難しくなりますが、しっかり歯磨きをして汚れを落とさないと虫歯や歯周病になるリスクが高まります。
そのため、しっかり歯磨きをして矯正装置の周辺に付着した汚れもしっかり落とすことが大切です。子どもの場合は、自分でうまく磨けないケースも多いため、保護者の方が仕上げ磨きをしてあげましょう。
本人や保護者の方のサポートが必要
矯正治療中は、装置の装着時間や取り扱い、口腔ケアなど保護者の方のサポートが必要不可欠です。
取り外しができる装置の場合は、装着時間を守る必要がありますが、子どもが時間を管理することは難しいでしょう。また、しっかり歯磨きができているか保護者の方が確認してあげる必要もあります。
さらに、子ども自身が前向きに治療に向き合うためにも保護者の方のサポートが必要になるのです。
2期治療が必要になる可能性がある
顎の成長時期に行う子どもの矯正治療を1期治療、永久歯が生え揃ってから行う矯正治療を2期治療といいます。1期治療を行ったからといって必ずしも2期治療を行わなくてよいわけではありません。
1期治療で歯並びが整わなかった場合には、2期治療が必要になるケースもあります。治療期間が長くなると治療に対するモチベーションを保つのが難しくなることがあるでしょう。
治療計画の段階で予測される期間をしっかりと確認し、長期的な視点で治療に臨むことが大切です。
子どもの矯正にかかる費用
子どもの矯正治療にかかる費用は、1期治療で20万円〜50万円ほどが相場です。
費用は、使用する矯正装置の種類や症状の程度などによって変動します。また、子どもの矯正治療は基本的に保険適用の対象になりません。自費診療となるため、歯科医院によって費用が大きく異なるのです。
さらに、矯正治療中は定期的に歯科医院に通院して検診を受ける必要があります。この検診にかかる費用は3,000円〜5,000円ほどが相場です。
1期治療のあとに2期治療を受ける場合には費用が割引されることもありますので、事前に確認するようにしてください。
まとめ
子どものうちに矯正治療を受けることで、顎の成長をコントロールしながら歯を並べるスペースを確保でき、抜歯を回避できる可能性が高まります。また、歯並びが整うことで虫歯や歯周病になるリスクを軽減できる点もメリットといえるでしょう。
子どもの矯正で使用する装置には、可撤式矯正装置・固定式矯正装置・顎外固定装置の3つの種類があります。お子さんの歯並びの状態や顎の成長具合によって使用する装置は異なるため、歯科医師に相談のうえ、お子さんに合った矯正装置を選択しましょう。
小児矯正を検討されている方は、大阪府摂津市「JR千里丘駅」より徒歩1分にある歯医者「辻中歯科医院」にお気軽にご相談ください。
当院では、むし歯・歯周病治療や小児歯科、マウスピース矯正など、さまざまな診療を行っています。診療メニューはこちら、仮予約も受付しておりますので、ぜひご活用ください。