矯正治療について(第6回)「IPRとは?」
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矯正治療について(第6回)「IPRとは?」
こんにちは。
辻中歯科医院の歯科医師です。
子供の矯正について
日本では少子化問題があります。少子化の問題はたくさんあると思います。ただ、少子化になって親が子供にかけるお金は増えている結果が出ています。今は幼児教育、自然体験プログラムなどがあり、また食の安全性への意識も高まっています。
ファッションの分野でも身体に優しい素材を使った服を選びたい親御さんも増えているそうです。
歯並びに関しても治してあげたいという親御さんが昔よりも増えていると思われます。
「子供の矯正はいつ始めたらいいのか」や「費用はどれくらいかかるの?」といったことについてはまた詳しく書かせてもらいますが、矯正以外のことについても歯に関わることで知りたいことやご相談がありましたらいつでもご連絡ください。
それでは、インビザラインの治療について書いていきます。
IPRとは
矯正治療中の途中に歯と歯の隙間をあける治療をすることがあります。
そのことを英語でInterproximal Reduction(インタプロクスィマル)と言いIPR(アイピーアール)と呼んでいます。
日本語に訳すと隣接歯間(歯と歯が隣り合っている面)の削合(歯の表面や咬合部分などを削り、なめらかにしたりする事)という意味です。
このIPRを行う治療の目的は、歯を動かすためのスペースを作ることです。
矯正治療を行う方は歯が外側にあったり、内側にあったり、重なったりしているしてる人が多いと思います。その原因はあごの大きさ(スペース)に対して、歯の大きさがあってないからです。
スペースを作るには抜歯をすることが一番です。しかし、健康な歯を抜くことを不安に感じる方も多いと思います。
ですのでIPRを行い、ほんの少しずつ歯を削ることで歯を動かすスペースを作ります。
歯を削る量について
歯の表面はエナメル質というものになります。
このエナメル質は骨より硬く、少し削っても痛みやしみたりすることもありません。
エナメル質は1〜2mm程と言われています。
IPRではこのエナメル質を0.1mm単位から削っていきます。最大でも0.3mm程度ですから削ることによって痛みやしみたりすることはほとんどありません。
メリット
・スペースを作ることで綺麗な歯並びになります。
・左右のバランスを改善できることがあります。
・ブラックトライアングル(歯と歯の接触点と歯ぐきに囲まれた隙間)を改善できることがあります。
・治療後の後戻りを防止しやすいです。
デメリット
・歯を削ります。
・スペースを作れる量が限られます。
まとめ
矯正治療で重要なIPRですが、歯を削る量と言ってもごく少量です。
IPRすることでメリットも多いです。何より抜歯の可能性を低くでき、治療の期間も少なくすることができます。