インビザラインのマウスピースが浮くのはどうして?原因と対処法

こんにちは。大阪府摂津市「JR千里丘駅」より徒歩1分にある歯医者「辻中歯科医院」です。
「インビザライン治療中に装置が浮く理由は?」と疑問に思う患者さまもいるかもしれません。インビザライン矯正は、目立たず自然な矯正効果が魅力ですが、装置の浮きにより期待通りの効果が得られなくなる場合もあります。
本記事では、インビザラインのマウスピースが浮く理由とその原因を詳しく解説し、放置時のリスクや適切な対策についてご説明いたします。歯列矯正に興味のある患者さまは、最後までぜひお読みください。
インビザラインのマウスピースが浮く原因

マウスピース型装置が浮く原因は、以下のとおりです。
装着時間と使用習慣の影響
インビザラインの効果を最大限に引き出すためには、1日20時間以上のマウスピースの装着が求められます。患者さまが慣れないうちは長時間の装着に苦労し、結果として装着時間が不足することが少なくありません。
装着時間の不足が続くと歯の移動が十分に進まず、装置が部分的に浮いてくるリスクが高まります。また、頻繁に着脱を行うと本来の力がうまく伝わらず、フィット感が損なわれるため、治療計画に影響を及ぼす可能性も高くなります。
アタッチメントの不具合
矯正治療においては、アタッチメントを使用することがあります。マウスピースと歯の密着度を高め、矯正を効果的に進める目的で使用されます。
アタッチメントが何らかの理由でうまく機能していない場合、マウスピースが浮く原因になり得ます。
マウスピースが適切にフィットしていない
患者さまの口内環境やブラッシングの方法が影響し、適切にフィットしていないと矯正力が十分に伝わらず、マウスピースが浮く原因となります。
特に、マウスピースの交換直後や調整が必要な時期には微妙なズレが生じやすいです。適正な調整が行われない場合、治療の進行に悪影響を及ぼすことがあるため、歯科クリニックでの綿密なチェックが必須です。
歯の状態と移動の遅れ
歯の形状やサイズ、さらには歯自体の移動が遅い場合も、マウスピースが合わなくなる一因となります。例えば、歯が短い患者さまや治療開始直後でまだ完璧なフィットが得られていない場合、微妙な歯の動きの違いによってマウスピースが浮く可能性が高まるのです。
さらに、正しい装着方法が守られなかった場合にも、予定通りの歯の移動が阻害され、結果的に矯正治療全体に影響が出ることが懸念されます。
マウスピースの変形
マウスピース自体が変形・破損しているケース、または交換直後にまだ十分なフィットが確認されていない場合、矯正力が正しく伝わらないことがあります。この結果、マウスピースが浮くケースがあります。
さらに、患者さまが頻繁にマウスピースを外す習慣があると、本来の形状が保たれず、正確な矯正効果を得ることが難しくなります。こうした問題を防ぐためには、定期的な歯科クリニックでの点検と、正しい装着方法の確認が不可欠です。
インビザラインのマウスピースが浮いたままだと

インビザラインのマウスピースが浮いたまま放置すると起こり得るリスクは、以下のとおりです。
口内が炎症を起こす
マウスピースが浮いた状態で矯正を続けると、正しくフィットせずに歯とマウスピースの接触面に不均一な圧力がかかります。その結果、口内の粘膜が刺激を受け、口内炎や局所的な炎症が発生するリスクが高まります。
特に、ブラッシングや清掃が十分に行われない場合、細菌が繁殖しやすくなり、歯ぐきの健康も損なわれる可能性が高いです。早期に対処しないと、治療中の快適さや全体の衛生状態に大きな影響を及ぼすため、定期的な歯科クリニックでのチェックが求められます。
治療効果が低下する
マウスピース型装置が浮いたままの状態では、本来予定されている歯への力が適切に伝わらず、治療効果が十分に発揮されません。これにより歯の移動が滞り、理想とする歯並びや噛み合わせの改善が実現しにくくなります。
治療効果の低下は、患者さまが求める結果を得られず、治療計画の再検討や追加調整が必要になるリスクを伴うでしょう。最終的には理想的な治療結果から遠ざかる恐れがあるため、適切なフィットを維持することが非常に重要です。
歯並びへの影響
マウスピースが浮いた状態が続くと歯が計画通りに移動せず、歯並びに乱れが生じる可能性があります。歯と歯の間の隙間が不均一になり、噛み合わせにも悪影響を及ぼすことが懸念されます。
治療が進行するにつれて修正が難しくなるケースもあるため、最終的な美観や機能に支障をきたすこととなるでしょう。患者さまの理想とする歯並びを維持するためにも、早期に浮いたマウスピースの問題を解消する必要があります。
治療期間の延長
浮いた状態が長く続くと、計画された歯の移動が遅れ、結果として治療全体の期間が当初の予定よりも延びる可能性があります。マウスピースの不適合が原因で治療効果が発現しない場合、治療計画の見直しが必要になるかもしれません。
通院回数が増加し、患者さまにとって精神的・時間的な負担が大きくなる恐れがあります。
費用の負担が増す
マウスピースが正しくフィットしていない状態が続くと、治療計画の変更や再調整が必要になる可能性が高いです。これにより、追加の検査や新たなマウスピースの作製、アタッチメントの再調整などが発生し、結果として治療費が増加するかもしれません。
治療の途中で発生する予期せぬ出費は、患者さまにとって大きな経済的負担となるため、早期の対策が不可欠です。
インビザラインのマウスピースが浮くときの対処法

インビザラインのマウスピースが浮くときの対処法は、以下のとおりです。
装着時間の管理を徹底する
インビザライン矯正で最も重要なのは、装置であるマウスピースの装着時間を正確に守ることです。1日あたり20時間以上の着用が求められるため、患者さまご自身が食事やブラッシングの際に外すタイミングも含め、毎日の使用時間をしっかり確認する必要があります。
装着時間が短いと予定された歯の移動が阻害され、装置が正しくフィットしなくなるリスクが高いです。スマートフォンのアプリやリマインダー機能を活用し、計画的に管理して治療効果の維持と快適な矯正を実現しましょう。
適切なアタッチメントの活用
歯科クリニックで装着するアタッチメントは、マウスピースが歯にしっかり作用するための重要な補助具です。これにより、歯に均一な力が伝わり、計画通りの移動を促進します。
患者さまの口内環境や歯の状態に合わせたアタッチメントの選定が不可欠で、治療計画に沿って適切に管理すると矯正効果を高めていくことが可能です。ブラッシングの際にはアタッチメント部分の清掃にも注意しましょう。
前のマウスピースの再利用による調整
装置が浮いている原因のひとつに、歯の移動が計画通りに進んでいないことが挙げられます。その場合、直前の段階で使用していたマウスピースを一時的に再利用して、歯を正しい位置へ戻し、再度フィットさせる手法が有効です。
ただし、この方法は治療期間が延びるリスクを伴うため、必ず歯科医師と相談してから対策として取り入れましょう。患者さまの口内状況や歯ぐきの健康状態を踏まえた上で、無理なく矯正治療を継続できるよう調整する必要があります。
補助器具によるフィット感の向上
装置と歯との接触に隙間が生じ、浮いた状態が見られる場合はシリコン製の補助器具を用いる方法があります。チューイーと呼ばれる器具を噛むことで、マウスピースと歯との密着度を高め、正しい矯正力を伝えることが可能です。
自宅で簡単に取り扱えるため、日常のケアとして積極的に活用してください。
ゴムの活用で矯正力を補強
歯の移動が不十分な部分には、ゴムを利用して矯正力を補強する方法が効果的です。ゴムを適切な位置に装着することで、持続的な圧力がかかり、歯が計画通りに移動しやすくなります。
このシンプルな対処法は、装置再製作をせずにできるメリットがありますが、誤った使い方は逆効果を招く可能性もあるため注意しましょう。使用前に歯科クリニックで正しい方法を確認し、定期的に状態をチェックしながら安全かつ効果的に矯正を進めましょう。
まとめ

インビザラインの装置が浮く原因は、1日20時間以上の装着が守られないこと、アタッチメントの調整不良、歯の移動遅延、マウスピースの変形などが挙げられます。この状態が続くと口内炎や局所的な炎症、治療効果の低下などのリスクが生じます。
定期的に歯科クリニックでチェックし、正しい方法で治療を継続してマウスピースの浮きを防ぎましょう。
インビザライン矯正を検討されている方は、大阪府摂津市「JR千里丘駅」より徒歩1分にある歯医者「辻中歯科医院」にお気軽にご相談ください。
当院では、むし歯・歯周病治療や小児歯科、マウスピース矯正など、さまざまな診療を行っています。診療メニューはこちら、仮予約も受付しておりますので、ぜひご活用ください。