医療法人良光会 辻中歯科医院

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子供さんのお口の問題

こんにちは。辻中歯科医院歯科衛生士予防チーム(YDH)です。

今回は子供さんの乳歯や永久歯で起こる、歯の異常や歯の障害についてお話をさせていただきます。

歯の異常

先天欠如

先天欠如

子供の歯がすきっ歯だな、隙間が大きいなと感じたり、前歯の数が少ないななどと感じたことはありませんか?そのような場合は、もしかしたら先天的に歯の数が少ない(欠如)可能性があります。

上の写真は右上の2番目の歯(上顎右側側切歯)が欠損している状態です。正面の前歯の次にすぐ糸切り歯がありますが、本来であれば正面の歯と糸切り歯の間にもう1本歯が存在します。

先天欠如とは

歯が先天的に1本あるいは数本欠如している場合を先天欠如といいます。

乳歯だけでなく永久歯にもみられる障害で、全歯あるいは多数の歯が欠如している場合は、全身疾患との関連が強いといわれています。

先天欠如の原因としてその他は、遺伝の影響も考えられます。そのため、ご両親が歯の本数が先天的に少ない場合、そのお子さまも先天欠如により歯の本数が少ない可能性が高いです。

少数歯の欠如がみられる確率は、小児の場合約10人に1人といわれています。

当院でもお子さまだけでなく大人の方も永久歯が先天的に欠如しており、歯の本数が少ない、乳歯が大人になっても残っているという方は多くみられます。

そもそも、ご自分の歯の本数がわからないという方もいらっしゃるかもしれません。その際はぜひ当院へお越しいただければ、速やかにお口の中の状態を確認させていただきます。

先天欠如がみられる場合の対応

先天欠如がみられた場合の対応としては、矯正治療で歯が足りておらず空いている隙間を閉じたり、歯が足りない部分を被せ物やインプラント治療、部分入れ歯など人工歯で補うといった治療を行います。当院では、インビザラインというマウスピース矯正を行っておりますので、隙間が気になるといった歯並びでお悩みの方はぜひご相談ください。

ただ、先天欠如により歯の数が足りていなくても、歯並びや咬み合わせの状態が気にならなければ、経過観察で特に積極的に治療を行わない場合もございます。

辻中歯科医院のインビザライン矯正のページも併せてご覧ください。

過剰歯

過剰歯

正規の歯の数より多く過剰に形成された歯を過剰歯といいます。

通常、乳歯では20本、永久歯では28本もしくは親知らずを含めると32本が歯の正規の本数ですが、この数より多く生えてきた歯が過剰歯です。

乳歯の過剰歯はほとんどみられませんが、永久歯の過剰歯がみられる確率は、30〜40人に1人といわれています。原因は明らかにされていませんが、過剰歯の発生頻度は女性より男性の方が高いとされています。

過剰歯がみられる場合の対応

過剰歯がみられた場合は、その過剰歯を抜く、抜歯するのが一般的です。しかし、永久歯に悪影響が特に無い場合は抜歯をせずにそのまま経過観察を行う場合もございます。

エナメル質形成不全

エナメル質形成不全

歯の表面がデコボコしていたり、部分的に歯の色が黄色いなど気になることはありませんか?そのような場合は、エナメル質形成不全かもしれません。

エナメル質形成不全とは、先天的に歯の最表層のエナメル質がもろい状態のことをいいます。

歯の最表層のエナメル質は、本来は人体の構造で最も硬い組織です。しかし、胎児期(お母さんの妊娠期)に何らかの全身的な障害で歯の形成や成長が一時的に阻害されることで起こります。又は、妊娠中にフッ素塗布を過剰にし過ぎてしまう事も悪影響になります。他にも、遺伝でも起こってくるといわれているため、ご両親のどちらかにエナメル質形成不全がある場合、発症頻度が高くなります。

エナメル質形成不全の主な症状は、歯の表面が白いまだら模様や、茶色や黄色く一部変色します。

ぜひ一度ご自身とお子さまの歯にそのような症状がないか確認してみてください。 

エナメル質形成不全がみられる場合の対応

当院では、エナメル質形成不全がみられる場合、フッ素塗布のほかにヒドロキシアパタイトといわれる歯の組織を強くする成分の含まれたHMTジェルの塗布を行っております。

エナメル質形成不全が大きい場合は、形成不全の箇所をプラスチックの樹脂の詰め物で詰めたり、被せ物をつくるなどの処置を行うことがあります。

HMTジェルについて詳しくは過去のブログ「HMTマウスサプリトリートメントジェルのご紹介」に書いておりますので興味のある方はご覧ください。

歯ぐきや粘膜の異常

小帯異常

小帯とは、歯ぐきと口唇または舌、頬の粘膜とをつなぐスジまたはヒモのようなもので、誰にでもお口の中にあるものです。

小帯の異常でよくみられるのは、上唇小帯と舌小帯です。

上唇小帯の異常

上唇小帯の異常

口唇がいつも開いている、すきっ歯になっているといったお子さまのお悩み、上唇の小帯に問題があるかもしれません。

上唇小帯は、2歳頃までは上の前歯の間に入り込むような形で太く発達しており目立ちますが、年齢が上がり成長するにつれて上あごが発育して徐々に小帯の位置は上がっていきます。

しかし、上の前歯が永久歯に生え変わったタイミングでも小帯の位置が上がっておらず歯と歯の間に入り込んでいるような場合は上唇小帯付着異常と診断されます。

上唇小帯の付着異常があると、上の前歯のすき間が閉じずに正中離開(すきっ歯)になりやすい、小帯が長いことで前歯の歯磨きがしにくい、上唇が閉じにくいといった状態が起こりやすいです。

舌小帯の異常

舌小帯の異常

上の写真は舌の小帯が長く舌が上がりにくい状態、下の写真は舌の小帯が長いため舌を前に出した際に舌が小帯に引っ張られて舌先がハート型に凹んでいる状態です。

舌小帯は、新生児では比較的太く短いですが、舌の成長に伴って小帯は縮んで下がってきます。しかし、小帯が下がらず舌小帯が舌先についていればついているほど、短ければ短いほど、哺乳力が弱くなったり、ラ行が上手く言えないといった構音障害が発生することがあります。

小帯の異常がみられる場合の対応

上唇小帯の異常の場合、付着異常の程度や付着異常により起こる障害の程度、今後起こりうる障害の程度にもよりますが、10歳頃まで経過観察とすることが多いです。また、付着異常の程度が軽度のものであれば自然に切れたり成長とともに自然に治るのを待つ場合もあります。

自然に治る様子が見受けられない、歯並びに異常がみられる心配があるといった場合には上唇小帯を切除することがあります。

時間は約15分程度の処置になります。

舌小帯の異常の場合、構音が完成してくる6歳頃までは様子をみることが多いです。それ以降で治らなければ切除術を行います。しかし、6歳以前の低年齢でも哺乳障害や構音障害が強い場合は早めに切除することもあります。

当院では、外科専門の先生もいらっしゃいますので、もし小帯の状態が気になるようであれば一度診察にお越しください。

粘液嚢胞

粘液嚢胞

口唇に水ぶくれのようなできものがある、口内炎が長い間治らないといった症状はありませんか?もしかしたら粘液嚢胞といわれる症状の可能性があります。

粘液嚢胞とは、唾液が溜まってできたできものです。歯ブラシや食べ物で口の中の粘膜を傷つけたり、下唇や頬を噛んでしまった際に出来やすいです。

粘液嚢胞がみられる場合の対応

唾液の溜まったものであるため、痛みなどはほとんどないですし、腫瘍ではないため悪性化することはないです。そのため、日常生活で気にならない、大きさに変化がなければ経過観察をすることがほとんどです。

しかし、経過観察をしていても小さくならなかったり、粘液嚢胞が大きく日常生活で支障が出る場合は外科的に取り除くこともあります。当院では、口腔外科専門医1名、指導医1名が在籍しており、高度な診断や治療を提供させていただいておりますので、気軽にご相談ください

いかがだったでしょうか?

お子さまのお口の中は成長とともに歯の生え変わりなど変化が大きいですが、むし歯や歯肉炎だけでなくさまざまな問題が見受けられる場合があります。

辻中歯科医院で、ぜひお子さまのお口の中の心配事を解決しませんか?

当院では子育て中のママさんスタッフもおりますので、安心してご来院いただけるかと思います。

また当医院院長は咬み合わせは子供の頃から大切にと考えており、口腔習癖の改善を促していくプレオルソでのトレーニングやインビザラインファーストにも力を入れております。

些細なことでも構いません。JR千里丘駅徒歩1分の辻中歯科医院へご来院心よりお待ちしております。

最後までお読みいただきありがとうございました。

2024年02月15日 00:00