成人のインビザライン診査診断について
今回は普段、辻中歯科医院での成人(16歳以上)のインビザライン「マウスピース矯正」をどの様に取り扱っているのか?診査診断について説明紹介させて頂きますメリットデメリットの写真
目次
ワイヤー矯正と比べてインビザラインのメリット3選
まず、一般的なワイヤー矯正と比較してメリットやデメリットを説明致します。
1,目立たない
ほんと目立ちません、なんなら装着したインビザラインと歯並びの間に介在してる
唾液が光に反射してキラキラ輝いて歯が凄くきれいにみえます
2,痛くない
ワイヤー矯正は30日分を1日で締め付けてギュッと動かすので鎮痛剤を服用する位痛いのですが、インビザラインはアライナー(マウスピース)を7日間に1枚新しいものに交換でゆっくり動かすので感じるのは違和感くらいで、痛いと言われる患者さんは100人に1人いらっしゃるかどうかというくらいです
3,最終的な歯並びを可視化できて患者さんと共有できる
患者さんの歯並びをスキャンするとそれが瞬時にインビザライン社のビッグデータにアクセスして全世界1400万人のビッグデータからその患者さんの歯並びに似てる症例を選びだし、その患者さんにとってAIが予測実現性の高いきれいな歯並びを3Ⅾ画像として提示してくれます
他にもメリットはありますが、患者さんが理解しやすいメリットは上記だと思います
ワイヤー矯正と比べてインビザラインのデメリット3選
1,費用が高い「但し舌側矯正を除く」
ワイヤー矯正に比べて最新の機器や情報又卸値価格をインビザライン社が設定している為高くなっています「辻中歯科医院では80万円~となっております。」
※舌側矯正は一般的に100万円~120万円が相場です
2,歴史が浅い
日本では2006年からの開始でまだ誰も20年の経過症例をみていません。
3,患者さんのコンプライアンスに大きく影響される
一言で言うと「入れなければ動かない」
ワイヤー矯正はガッチリ接着するので患者さんの力では外せません。痛かろうが食べかすが詰まろうが、外せないのでほとんど計画通り歯は動きますが、
インビザラインは痛ければ患者さんの意思で簡単に外せますし、
食べ物が詰まれば外して掃除できます「これはメリットでもあります」
子供の矯正装置の装着時間
私見ですが中学生高校生のお子さんはインビザラインを装着時間を守られない方がたまにいます。
その理由として
①自分でお金を払ってない「高額な費用に対する意識の希薄さ」
②本人が歯並びが悪い自覚やそのことによる将来の危機感がない「親御さんの心配がお子さんに伝わってない」
があるのではないかと考えております。
辻中歯科医院のインビザライン矯正の特徴
初診の際に記入いただくアンケートを元に当院では患者さんの愁訴をじっくりと聞かせて頂き、顔つきや骨格も診断しながら『なぜその歯並びになったのか?』を説明させて頂いています。
治療期間「ケースによっては2~3年の場合も」
多くの方は前歯の歯並びを主訴で来院されますが 、そもそも歯並びが悪くなった原因は奥歯だったりします。抜歯したり奥歯をまず並べたりする期間で1年程はかかる時があります。
スタートする時期「引っ越し、受験、妊娠」
当院では年に3,4人ほど引っ越しや海外出張をされる方がいらっしゃいますが、事前にお聞かせ頂きますと、4~6か月単位の通院で済む治療計画も考えさせて頂きます。
完全通院不能の場合は転院となります。その場合はその先の治療費は100%患者さん負担となります。残り2,3回の通院で有れば交通費の方が安くなる場合もあるかと思います。
虫歯や歯周病の存在
基本的に虫歯がある場合は虫歯治療を完了してからのインビザライン矯正治療の開始となります。
ただ、歯と歯の間の初期虫歯はレントゲン検査でも見つからない場合も多く、矯正途中で歯と歯の間が露わになった時に発見される場合はその時の虫歯の大きさ、疼痛の有無、清掃状態、矯正終了までの残りの期間などを勘案させて頂き、相談の上虫歯治療をさせて頂きます(別途費用発生「虫歯治療は保険診療もできます」)
歯周病に関しては、レントゲン検査、歯周ポケット検査、歯牙
の揺れなどキチンと精査を行い、マウスピースの出し入れでも歯を弱めることがあるので、適宜マウスピースの形も通常よりも歯牙に負担のない形に改良させていただくことで対応させて頂いております。
なるべく非抜歯、非外科処置、非侵襲処置を視野に入れつつ、
歯を動かしていく上でどこにボトルネック「問題点」が存在するのか?
又、費用がいくらかかるのか?を事前に患者さんと共有して治療途中も患者さんが不安にならないようにしっかりお話させてもらいながら治療のゴールまで患者さんと共に進めさせていただきます。
歯並びが悪くなる原因
大きく分けて先天的と後天的な要素があります。
先天的要素として後継永久歯の欠如、顎変形性、ダウン症、舌肥大症などがあります。
後天的な要素として乳歯の晩期残存、歯周病、虫歯や外傷による歯牙喪失や一部欠損、不適合な詰め物、奥歯の嚙み合わせ不良、関節頭の摩耗、口呼吸、歯ぎしり、舌の位置、姿勢など様々な要因があります。
当院の視診
辻中歯科医院では視診としてお口の中だけを観察せず目の大きさ、口角の上がり具合、ほうれい線の深さ、肩の高さの違い、咬筋の大きさ、首の筋(胸鎖乳突筋)の張り具合、顎先の左右のずれ、舌に歯型がついてないか、いびき「低呼吸」、顎先のニキビ、横顔を見た時の下顎のだぶつき、上あごの天井(高さ)と舌の大きさとの関係などを診断しています。
レントゲン写真について
辻中歯科医院では3種類撮影
辻中歯科医院のレントゲンやCTは歯科業界世界最大手シロナ社の最新のフラッグシップモデルの「axeos」です。
特徴として優れた画質と顎関節と頭蓋底の両方を含む完全な歯列をカバーする大きなボリューム(直径17×高さ13㎝)まで対応しており、国際的なプロダクトデザイン賞を受賞しておりますので、従来のレントゲン以上に小さな変化を確実に読み取ることができます。
パノラマ「歯並びを横に拡げたレントゲンです」パノラマの写真
埋伏歯の存在、親知らずの存在の有無やその位置や隣の歯との関係、歯周炎の存在、歯の根っこの長さや角度、歯の神経が生きているか死んでいるか、歯が顎の骨と癒着してないか?顎のえらの部分(下顎角)が発達してないか?鼻の空気の通り道が詰まってないか?「鼻中隔湾曲などによる鼻炎」などを診断しています。
側方セファロ側方セファロの写真
矯正治療の為に撮るレントゲンで頭の骨と歯牙の位置の相対的な関係をみたり
歯並びの大黒柱である上顎の奥歯(第1大臼歯)が正しい位置にあるか見たり
気道の大きさ「閉塞状態」や頸椎の角度「ストレートネック」などをみたりします
正面セファロ正面セファロの写真
矯正治療の為にとるレントゲンで歯並びの左右の傾きをみたり、嚙み合わせの正中のずれや上の歯の咬む平面「上顎咬合平面」の左右の高さの違いをみたり、茎状突起の大きさをみたりしています。
CT
CT写真では歯を動かす時にきちんと歯の根っこが骨の中に収まりながら移動できるのか?
又、歯の大きさの実測が分かるので歯の大きさがキチンと空いてるスペースに収まるのかを確認できます。
webceph(ウェブセフ)
webcephを診断に活かしている診療所はまだまだ少なく、AI(人工知能)が撮影したレントゲンや顔写真を元に瞬時に問題点が上顎や下顎の骨格性、歯性、軟組織のどこにあるのか?
又3つの複合的な要因なのか?
その他にも写真の正面観での目の高さの左右差、顔の正中と顎先の口角の高さのアンバランス、横顔でのEラインの状態などが客観的に数字として観察することができます。
特に秀逸なのが、歯を動かした量による治療後の横顔の様々な変化をシミュレーションとしてみることができ違いの変化に患者さん皆様驚かれています。
辻中歯科医院では常に上記のような分析と診断を治療開始時期や半年後、1年後に行っております。
※CT撮影は治療にとって重要性が無ければ基本1年に1回、もしくは追加で再スキャンする時に撮影いたします。
※16歳以下の身長がまだ伸びる予測がある方はwebcephやCT撮影は行わない場合があります