インビザラインのアタッチメントについて
こんにちは!!辻中歯科医院YDHです。本日はインビザラインのアタッチメントについてお話をさせていただこうと思います。インビザラインをしている方もアタッチメントの意味をよく理解出来ておらず「これは何でつけるんですか?」だったり、「アタッチメントが歯を動かすためと言う事は理解しているけど、必ず付けなければならないものなのですか?」等の質問をいただく事があります。
またインビザラインに興味があり、これからインビザラインをやってみようかなと思っている方も是非、目を通して頂ければと思いますのでよろしければ最後まで読んでいただけましたら幸いです。
目次
アタッチメントは何のためにつけるの?
インビザラインのアタッチメントには様々な形や用途があります。歯に付けていく場所やアタッチメントの形や個数によってマウスピースの矯正力を強めてくれる大切な要素です。
アタッチメントは治療開始時から終了まで装着している事が多いです。インビザラインのスタート時にはマウスピースに慣れるために数週間はアタッチメントを付けない状態でインビザラインのマウスピースのみ=(アライナーと言います)をつける事もございます。ここからマウスピースの事はアライナーとお伝えします。矯正期間には歯を動かす「動的期間」と、整えた歯列を固定する「保定期間」があります。アタッチメントを装着するのは「動的期間」のみになります。
アタッチメントの目的について
①治療を計画通り行うため
マウスピースと歯を密着させるためアタッチメントなしでインビザラインを行った場合マウスピースが浮いてしまい、治療計画通りに進まなくなることがある。
②矯正力の調整のため
マウスピースの矯正力を調整するためアタッチメントを付けます。歯並びの状態に応じて細やかな調整を行います。アタッチメントはマウスピースだけでは難しい動きも可能にするため、治療の精度をあげたり治療期間を短くしたりできます。
インビザラインで使用するアタッチメントの種類について
アタッチメントは患者様の状態によっていくつかの種類があります。
ルートコントロール用最適アタッチメント
主に傾いてる歯やすきっ歯の矯正に使われ、前歯に装着する事が多いです。歯の根元の動きを調整したい時に使われるアタッチメントになります。1つの歯に2つのアタッチメントを装着していきそれぞれの方向から力をかけて傾斜を治していきます。
回転用最適アタッチメント
捻れている歯を回転させる時に装着するアタッチメントになります。回転させたい方向に傾斜がついたアタッチメントで捻れている歯に力をかける。主に犬歯や奥歯に装着する事が多いです。
オープンバイト用最適アタッチメント
カチッと噛んだ時に前歯に隙間ができる〝開咬〟を治していきたい時に使われるアタッチメントになります。
前歯にアタッチメントを装着し、上の歯は下へ、下の歯は上へ、引き出す〝挺出〟の動きを促していきます。
↑こちらの図がオープンバイト(開咬)のお口の状態になります。
オープンバイト(開咬)について
口を閉じても上下の前歯が噛み合わず、上下の前歯の間に隙間ができてしまう歯並びをオープンバイトといいます。
ディープバイト用最適アタッチメント
カチッと噛んだ時に上の前歯が下の前歯を覆う〝過蓋咬合〟を改善する時に装着するアタッチメントです。主に下の前歯や小臼歯(前から4、5番目の歯)に装着し、奥歯の挺出の動きを促す。
次にお口の中がディープバイト(過蓋咬合)の状態の説明をさせていただきます。
ディープバイト(過蓋咬合)について
歯を閉じた時に前歯が深く噛み合い、上の歯で下の歯が見えないほど隠れてしまう状態をディープバイトといいます。
アンカレッジ用最適アタッチメント
インビザラインで抜歯が必要な場合に装着するアタッチメントです。主に前から5番目、6番目、7番目に装着する事が多く抜歯によって出来た隙間を埋めるように歯を動かします。以上がアタッチメントの種類になります。
アタッチメントのシミュレーション画像
下の写真は私自身の歯のアタッチメントのシュミレーション画像を一部拡大したものです。
左側の歯は下へマウスピースをつけると圧がかかります。圧はかかっているもののゆっくり動かしているので痛みはありませんでした。
この画像では分かりやすいようにピンク色ですが実際につけるアタッチメントは歯と同じような色をしていて目立ちにくくなっております。
アタッチメントやアライナー(マウスピース)の形状により、粘膜に傷が出来たり口内炎ができたりする方がいらっしゃいます。一時的な物ですのでご安心ください。
アタッチメントの付け方について
下の写真①をご覧ください。歯の表面の青いジェルはエッチングといいます。アタッチメントが、歯の表面に付きやすくするために歯の表面を少しざらざらにします。
※アタッチメントを付ける部分にのみ塗ります。
①青いジェルをつける様子
続いて下の②の写真になります。こちらは先程の①の青いジェルを洗い流し乾燥させます。乾燥させた所に接着剤をより付けやすく強度させていくためのボンドを付けていき、歯科専用の照射器を当てます。
②アタッチメントをつける様子
次に③の写真では、アタッチメントを装着するためのマウスピースでテンプレートと言う物にアタッチメントが歯に付かず、テンプレートの方にアタッチメントが残っている状態です。この様に唾液や水分をしっかりと防湿出来ていない場合や歯の質により上手くアタッチメントが歯に付かない場合もあります。
③
下の④の写真は再度テンプレートにレジンを流してテンプレートの上から光を当てテンプレートを外した直後の写真になります。アタッチメントからはみ出している余分なレジンを丁寧に取り除いています。
④余分なレジンを落とす様子
下の⑤の写真ではアライナー(マウスピース)をはめてみてしっかりフィットしているか確認します。
⑤アライナーがフィットしているか確認
アタッチメントの素材について
アタッチメントの素材は「レジン」と言われる歯科用のプラスチックです。レジンは虫歯の詰め物でも使われております。
上記の⑤の写真でもアタッチメントのサイズはとても小さく歯と似た白色なので目立ちにくいのでスタイリッシュです。
アタッチメントは痛い?
アタッチメントを付ける事には痛みはありませんが、アタッチメントによって歯に加わる力が強くなるため痛みを感じる事があります。痛みを感じるということは、しっかりと圧力がかかって歯が移動しているという事なので矯正中は多少の痛みや違和感はあります。治療期間とともに慣れていきますのでご安心ください。
食事や歯磨きはどうすればいい?
アタッチメントは取り外しができる物ではないので、食事や歯磨きの時も装着したままです。
アタッチメントを装着する事によって歯磨きがしにくくなる事があります。アタッチメント周りは汚れが溜まりやすいので細かく丁寧に歯磨きしましょう。又は色の飲み物や食べ物でもアタッチメントの周りに色が付きやすいので歯科医院で定期的にパウダーメインテナンスをお勧めいたします。インビザラインをしている方は特にアタッチメント周りに歯垢汚れや着色が付きやすいため、定期検診(歯のクリーニング)は必要になってきます。
EMSパウダーについて
当院ではEMSエアフローという歯を傷つけずにしっかりと細かい部分まで綺麗に洗い流してくれる高圧洗浄のようなパウダーメンテナンスをしております。期間限定でのキャンペーンもしておりますので是非歯のクリーニングと共にインビザラインを進めていければ歯並び咬み合わせも整えていくだけでは無く歯もピカピカになり気持ちもリフレッシュ出来ます。
EMSエアフローについて辻中歯科医院のブログに掲載していますのでよろしければ読んで頂けましたら幸いです!
アタッチメントが取れた場合どうすれば?
アタッチメントは歯科専用の接着剤で固定されていますが、アライナーの取り外しを歯の軸の方向と違う角度に無理に力を加えて外していくと外れます。
①マウスピースの取り外しの際の角度が要因になる場合
ほっぺた側から外してしまいアタッチメントが引っかかって外れることがあります。基本的には奥から前へ順に浮かせてから外していきます。インビザラインスタートされた方には初めに取り外しの練習や模型を見てどう外しているかイメージつきやすくするようにして説明させて頂いております。
②硬い食べ物を食べた時や歯が銀歯やセラミックの場合
歯が銀歯やセラミックの場合は表面がツルツルになっているのでアタッチメントが外れやすくなります。アタッチメントが外れた際は当院の連絡を頂ければと思います。他にもアタッチメントだけでなく、インビザラインの事、疑問に思う事、わからない事、聞きたいことがあればいつでもお問い合わせ下さい。
最後に
いかがでしたでしょうか?インビザラインを考えていらっしゃる方はまずは無料診断をしてみてください。ご自身では見れない死角になっている所や強く噛んでいる場所などを院長が丁寧に分かりやすく説明致します。iTero(アイテロ)というカメラで歯型を取る面白い機械がございますので是非体験してみてください!
辻中歯科医院ではライン登録いただきました患者様の不安を安心に変える様にご質問承っております。些細なことでも構いませんのでお気軽にお問い合わせください。最後までお読みいただきありがとうございました。