千里丘辻中歯科・矯正歯科 歯のコラム

千里丘 辻中歯科・矯正歯科の予防歯科の取り組み

「むし歯や歯周病などのトラブルは、症状に気づいたときにはすでに進行していることも少なくありません。 だからこそ、「痛くなってから治す」のではなく、「悪くなる前に防ぐ」ことが、これからの歯科医療において非常に重要だと考えられています。

千里丘 辻中歯科・矯正歯科では、患者さんが無理なく続けられる予防ケアを提供しています。
単に歯を守るだけでなく、全身の健康にも配慮した、包括的な予防歯科に取り組んでいます。

本記事では、当院が行っている3つの主な予防歯科のアプローチをご紹介します。

1. お口の状態を「見える化」する精密検査

歯周病やむし歯を早期発見・予防するためには、症状が出る前の“兆し”をとらえることが重要です。当院では、お口の中を科学的に解析する各種検査機器を活用し、見えないリスクを可視化しています。

①位相差顕微鏡による細菌の「見える化」

当院では、歯周ポケット内のプラーク(歯垢)に含まれる細菌を観察するために「位相差顕微鏡」を使用しています。
この顕微鏡を使うことで、細菌の種類や活動の様子をその場でリアルタイムに確認でき、患者自身もお口の中の状態を視覚的に理解することができます。

➁歯周病原因菌を特定するPCR検査

位相差顕微鏡とあわせて「PCR検査(細菌DNA検査)」も導入しています。 PCR検査では、歯周病の進行に関与する特定の細菌の種類と量を数値化できるため、より的確な治療方針を立てることが可能です。再発予防のためにも、細菌の動向を把握することは大きな意味を持ちます。

こうした精密検査によって「自覚症状が出る前にリスクを察知する」ことが可能になり、予防の精度が格段に高まります。当院では、この「見える化」を軸に、患者一人ひとりに合った予防プランをご提案しています。

2. 細菌の性質に着目した歯周内科的アプローチ

歯周病は「細菌感染症」の一種です。
千里丘辻中歯科・矯正歯科では、物理的な汚れの除去に加え、細菌の種類や状態に応じた「内科的治療」を行うことで、歯ぐきの炎症を根本から改善する取り組みを実施しています。

①薬を使って改善を図る歯周内科治療

位相差顕微鏡やPCR検査によって特定された歯周病菌に対して、抗生物質やカビ除去剤などを使用し、細菌バランスを整える治療法が「歯周内科治療」です。
従来のスケーリング(歯石除去)だけでは届きにくかったリスクに対して、薬剤を併用することで治療効果を高めます。

➁オゾン水による除菌と全身への影響軽減

歯周ポケットや口腔内の粘膜の洗浄には、安全性と殺菌力のバランスに優れた「オゾン水」を使用しています。
オゾン水は、一部の抗菌剤に耐性を示す細菌にも作用する可能性があるとされており、化学薬品を使用せずに口腔内の衛生環境を整える手段として注目されています。 歯周病菌などの微生物の活動を抑制することで、歯ぐきの炎症の改善を図り、再発リスクの軽減にもつながる可能性があります。
オゾン水は水と酸素から作られ、一定時間で自然に分解されるため、身体にもやさしい処置が可能です。

③歯周病と全身の健康との関連性

近年の研究では、歯周病と全身のさまざまな疾患との関連性が指摘されています。 とくに糖尿病、心疾患、誤嚥性肺炎、脳梗塞、さらには妊娠中の早産や低体重児出産などとの関係が報告されており、口腔内の炎症が全身の健康にも影響を及ぼす可能性があると考えられています。
そのため、歯周病の予防や早期対応は、単にお口の中の健康を守るだけでなく、全身の健康リスクを低減する観点からも重要です。
千里丘辻中歯科・矯正歯科では、そうした背景もふまえ、歯周病治療・予防に積極的に取り組んでいます。



歯周病の原因である「細菌」に直接アプローチすることで、炎症の再発リスクを抑え、治癒の質を高められます。さらに、歯周病の炎症を全身に波及させないことも、私たちが果たすべき予防歯科の大切な役割です。

3. 刺激を抑えたクリーニング方法を導入

定期的なクリーニングは、歯の健康を保つうえで欠かせない習慣です。
当院では、スイス製のEMS機器を使用し、従来よりもやさしく・効率的にメンテナンスが行える環境を整えています。

① EMSとエリスリトールによるパウダーケア

パウダー状のエリスリトールを水と一緒に噴射し、歯の表面や歯ぐきの隙間にあるバイオフィルムを効果的に除去する「EMSクリーニング」を導入しています。 従来のガリガリとしたスケーラーの痛みや振動が少なく、歯面や歯ぐきにやさしい処置が可能です。

➁GBT(Guided Biofilm Therapy)の考え方を導入

当院では、EMS社が提唱する「GBT=ガイド付きバイオフィルムセラピー」をベースにしたメンテナンスプロトコルを採用しています。
事前に染め出しで汚れを可視化し、必要な部位のみを的確にケアすることで、時間効率・患者満足度ともに高い処置を提供しています。



痛みが少なく、短時間で効率的に行えるメンテナンスを提供することで、定期的な通院が習慣化しやすくなります。予防の成功には「続けられること」が何より大切です。負担を抑えたケアによって、健やかな口元を長く保てるようサポートしていきます。

4. 大阪府摂津市千里丘の歯医者 千里丘 辻中歯科・矯正歯科の予防歯科

大阪府摂津市千里丘、JR千里丘駅から徒歩2分。地域に根差し67年の実績をもつ「千里丘 辻中歯科・矯正歯科」では、「悪くなる前に防ぐ」ことを重視した予防歯科に力を入れています。

当院では、歯周病やむし歯を早期に見つけ出す「精密検査」、細菌の状態に応じた「歯周内科治療」、そして痛みや刺激を抑えた「やさしいクリーニング」など、患者が無理なく続けられる包括的なケア体制を整えています。

また、見た目だけでなく、口腔内から全身の健康へとつながる歯科医療を目指し、精密な検査機器や最新の除菌技術(PCR検査・オゾン水など)を活用。通いやすく、続けやすい予防習慣の定着をサポートしています。

日々の健康を守るための「習慣としての通院」を当たり前にするために、私たちは患者一人ひとりに寄り添いながら、最適な予防プランをご提案します。まずはお気軽にご相談ください。

まとめ

歯が痛くなってから治療するのではなく、痛くならないように予防する。
それが、これからの歯科医療においてもっとも大切な考え方だと考えております。
歯周病は、自覚症状が少ないまま静かに進行し、やがて大切な歯を失う原因となることもあります。さらに最近では、歯周病が糖尿病や心疾患など全身の健康にまで影響することが分かってきました。
だからこそ、今のうちからのケアが重要です。

千里丘 辻中歯科・矯正歯科では、「見える診断」「細菌に着目した治療」「痛みに配慮したやさしいクリーニング」によって、患者が無理なく、そして気持ちよく続けられる予防歯科を提供しています。
ご自身の歯を1本でも多く残し、生涯にわたり笑顔で食事や会話を楽しんでいただけるよう、私たちがしっかりとサポートいたします。
定期検診がまだの方も、これを機に一度ご相談ください。

監修:千里丘辻中歯科・矯正歯科院長 辻中 光治


資格・所属学会・セミナー受講歴
A.日本アライナー矯正歯科研究会会員(Dr尾島賢治主催)
B.インビザライン認定医(3年連続プラチナドクター)
C.「プレオルソ」こども歯並び矯正講習会修了歯科医
D.Dr新渡戸康希 矯正コース修了
E.D/NEX マウスピース矯正スタディグループ会員
F.マウスピース矯正マイスター研修全8回履修
G.2023年4月 DR大谷淳二「臨床に役立つ歯科矯正用アンカースクリューを用いた矯正セミナーベーシックコース」受講
H.日本糖尿病協会登録歯科医
1.日本歯科医師会会員
2.大阪府歯科医師会会員
3.摂津市歯科医師会会員
4.国際歯周内科学会会員
5.歯科医師認知症対応力研修修了
6.日本摂食支援協会研修修了
7.摂津市在宅医療多職種連携修了
8.歯周病原因菌遺伝子診断認定歯科医
9.イェーテボリ大学Peter lingstrom教授主催Dental Education修了